最近の賃貸事情-Vol.20 オンシーズンの更新と部屋探し
当社では契約期間満了の約3ヶ月前に借主に対し更新通知書を発送し、1ヶ月ないし2ヶ月前までに更新するか否かの意思表示をしていただきます。
引越オンシーズン(1月、2月、3月)の当社の契約更新率は、ここ数年80~85%で推移していますが更新対象者の数は年々減ってきています。これは期間満了を待たずに解約する借主が増えてきているからと考えられます。
図の「転居を思い立ったきっかけアンケート」によると、「更新時期がきたから」と「今よりよい物件がみつかったから」が2大要因となっています。ファミリータイプの場合、「他の賃貸マンションに移る」より「一戸建やマンションを購入した」などの理由が多く、学生の場合、「入学したから」が40%以上、「進級して学校の場所が変わるから」が20%以上と高い比率を占めています。女性社会人の場合、「一人暮らしがしたかった」がトップで、それ以外(男性社会人、2人、ファミリー)の場合は主に外的要因(就職、転職、入学、卒業、転勤、結婚)がきっかけになっています。
部屋探しや引越に関する困ったことや不満としては「敷金、礼金など初期費用の高さ」「環境、間取、設備、騒音など入居後にわかった不満」「不動産会社の良し悪しがわからなかった」が多く、女性社会人は「不動産会社や営業マンの対応」に不満を抱いていることが多いです。
以下は最近のひとり暮らしのエンドユーザーが部屋を探す際、何を重視しているかのアンケート結果をまとめた項目です。
○一人暮らしの学生の平均家賃は男子59,600円女子64,600円。
○1Kタイプが54.8%あり、1DKの居住者は男子より女子が多い。
○近くにないと困るもの「スーパー」「コンビニ」、近くに欲しいもの「レンタルビデオCD店」「公共施設」
○欲しい設備は「エアコン」「収納」「ガスコンロ」「洗濯機置場」と「独立型バス・トイレ」で、男子は「エアコン」を重視、女子は「独立型バス・トイレ」を重視。
○探す人の立場に立ってくれる「地元の情報に詳しい不動産会社」を選ぶ。
○男子より女子の方がマンション志向。
女子は男子より部屋を重視(広い部屋に住み、家賃負担額が高い)しているという結果がでており、これは洗濯や料理をしたり、部屋にいることも多く、住環境、安全性を重視するためと思われます。
このようにエンドユーザーの「具体的な二ーズ」、「部屋探しの重視条件」、「引越しのきっかけ」も年々少しずつ変化しております。加えて昨今の供給の多さによる「競争が激しい賃貸事情」を考えると、賃貸条件及び設備、仕様について素早く適切な提案をし、最適な募集活動を行い、お客様に誠意を持って対応し、早期成約に至るよう努力していかなくてはなりません。