みなさんこんにちは-Vol37

2010年夏、お蔭様で今回の第37号でSUDO NEWSも初刊発行から9年目に入りました。ご笑読していただいているみなさまに心より感謝申し上げます。時折内容についてご批評を受けることもありますが、NEWSは一方通行のためあまりご感想を伺う機会がありません。どうぞ遠慮のないご指摘をお願いいたします。

ところでみなさんは土用の丑の日に今年は鰻を召し上がりましたか。土用の丑の日に鰻を食べる習慣は…江戸時代に万能学者として有名な平賀源内が、夏に売れない鰻を何とか売るために相談に来た鰻屋に、「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という民間伝承からヒントを得て「本日、土用丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。するとその鰻屋は大変繁盛、他の鰻屋もそれを真似るようになり、この風習が定着したという説が有力です。

バレンタインデーのチョコレート、ホワイトデーのキャンディ、8月29日の焼き肉(毎月29日も肉の日のだそうです)、これらは全部、業界の売上アップに繋げる戦略ということは今や日本人の常識となっていますが、それを知りつつも戦略に乗ってしまう方が大半でしょう。きっかけはどうであれ消費が増え、その結果景気がよくなるのであれば私も是非乗っかりたいと思います。来年から2月13日を不動産の日ということにして「この日に不動産に関する契約をすると良いことがある」とでもしましょうか。

さて、2009年夏を境に不動産は底値を過ぎてやや上向きになり、今年度に入りマンションの販売戸数、契約率も上昇しているようです。景気というものは、良くても悪くても数年単位の繰り返しのようです。好景気が安定して続くことは望ましいことですが、進化のためには景気変動の繰り返しが必要なのでしょうか。どのような時期にも大切なのは常に危機感を持ち、企業努力を惜しまず、社会の変化に追随することと考えます。

将来を見据え年金代わりにアパートやマンションを購入する、いわゆる個人投資家が増えています。このような長期所有目的のオーナーの管理業務は歓迎できますが、短期所有目的のオーナーは不動産業界の活性化には有益ですが、利益を短期的に見るため賃貸管理業務については対入居者やメンテナンスにおいて問題が残ります。

消費者保護法により管理業務が難しくなりつつあります。家賃未納者の督促に限らず、法律を誤解している人や法律を盾に保身する人、中には悪用している人も見られます。善人では損をすると考えているのでしょう。社会は人々の思いやりと譲り合いで成り立っている共同生活。共同住宅であるマンションやアパートはさらに我慢と協力も必要です。契約を守らない人や難癖を付ける人、借主による理不尽な要求が増えると言うことは、再契約を前提としない定期借家が今後は増えることになるでしょう。また、規則やマナーを守らない一部の人によって他の居住者の快適な生活が妨げられないよう我々は努力しなければなりません。

これから秋に向かって引越しをする人が増えていきます。空室を少なくすることが我々の一番の業務ですが、そのためには共用部分の日常メンテナンスはもちろんですが、定期的に大規模修繕を行うなど資産価値を減少させないこともまた大事な業務のひとつです。