みなさんこんにちは-Vol41

 2011年も本格的な夏がやってきました。当社も今年6月1日からノーネクタイ、いわゆるクールビズをスタート。ネクタイをするのが当たり前でしたのでいささか違和感はありましたが、ネクタイをしないと体感温度が2~3度違うと実感しています。営業社員と内勤社員とでは体感温度が異なるためエアコンの温度設定は微妙ですが、いさかいのないよう管理していきたいところです。

7月15日に最高裁から、業界で注目されていた「更新料訴訟」の判決が出され、4人の裁判官全員一致で「更新料が高額過ぎなければ有効」との判断を示しました。

更新料の設定は首都圏や関西圏などに商慣行化しており、該当物件は100万件に上るとされます。今回の結果は当然と考えますが、供給状況や物件の競争力、めやす賃料制度の動向によって、今後の募集条件や契約業務に影響を与えると思われます。

震災後、耐震化への再認識や自然エネルギーに対する価値観が大きく変わり、業界でもライフラインを中心に様々な変化が興っています。一番の注目は阪神大震災後と同様、やはり(耐震構造、免震構造、制震構造など)建物構造。学校や役所などの公の建物の5年以内の耐震化も促進されておりますが、これらは避難所としての役割を合わせ持っているため当然のことでしょう。

当社では以前から地震保険付の火災保険を推奨していましたが、他社では地震保険に対する問い合わせが数倍に増えたそうです。貸す側借りる側を問わず、また地震保険に限らず、火災保険と賠償責任保険について見直しが必要な方も多いのではと思われます。

太陽光発電を始め代替エネルギーに対する注目度も上昇。補助金と売電価格、設備投資額と償却、修理と保証期間、費用対効果を分析し、加えて個人の価値観や社会貢献、法人としての責任を総合的に判断し進展していくでしょう。省エネ対策として内壁や外壁の断熱材、窓、サッシ、照明器具、換気も様々な試みがなされています。建物以外に地盤を気にする方も増え、また、地域コミュニケーションの大切さも見直されています。

給水に対しては電気が必要なポンプや受水槽を置かずに直結式にしたり、自家発電装置を購入したり、非常時のため井戸を掘るオーナーさまもいらっしゃいます。飲み水や食料の備蓄は当然のことながら、戸建住宅では自家菜園が人気を博するでしょう。

一部ではカーシェアリングが、賃貸業界ではシェアハウスが注目されています。この所有から共有への移行が気になります。シェアハウスとは以前でいう間貸しや寮の進化系で建物を通した共同体。これからは財産、安全と安心、苦難や歓喜、技術や高価値、さらには自然にまで「共有」という価値観を最大限に見出さなくてはならないでしょう。

古くから「備えあれば憂いなし」と言いますが、やはり平常時も非常事態のことを頭の片隅においておくことが望まれます。建物を管理し、オーナーさまの資産運営をアシストさせていただく以上、いざというときの対策と価値観の共有をきちんと提案して参りたいと考えております。