みなさんこんにちは-Vol.43
平成24年も早ひと月が過ぎようとしていますが、本年も須藤建設及びSUDO NEWSをどうぞよろしくお願いいたします。
昨年の大震災以降、景気が不透明感を増していますが、このような時期だからこそ一人ひとりの価値観が大切です。一人または一つの会社だけが良くなることは難しいことであり、やはり社会全体が良くなることを考えて行動すべきだと考えます。
さて、ここ数年競争力を付けるために賃貸借契約の初期費用を抑える傾向にありますが、お金をかけずに引越しできる反面、滞納者を誘致してしまうという危険性も隣り合わせです。中にはしばらく賃料を払わなくても追い出されないことを理由に、契約直後から滞納するという確信犯的な、悪質なケースもあります。すなわち、募集条件を緩和して競争力を増すということは、その分リスクも伴うことになり、今後貸す側としては入居審査がより重要となります。
初期費用減少のもうひとつしわ寄せは、仲介会社が借主から仲介手数料を徴収せずに貸主や管理会社に報酬を求めるということです。成約しやすくなるという反面、貸主は収支が逼迫し、管理会社は管理料以外に新たな収益源を求めなければなりません。昨年全体を通して契約本数に大きな変化はありませんでしたが、各管理会社の売上げが減少していることがそのことを証明しています。
次に、非賃貸派が賃貸住宅を選ばない大きな理由は「釘が打てない」「手を加えられない」などで、反対に賃貸派の要望は「部屋をカスタマイズしたい」「もっと自由に使いたい」「自分らしい部屋にしたい」「壁に棚板やフック、コートハンガーを取り付けたい」など。設備の充実に加えてカスタマイズを賃貸住宅でも可能にすれば早期成約、長期入居を促し入居率アップが図れるのではないでしょうか。募集時のことだけでなく、入居中の修繕負担や解約時の精算、原状回復工事を合わせて考えなければなりませんが、そのリスク以上に借主が自分で手を加え部屋に愛着がわくことで滞納者も減り長期入居に繋がるメリットがあるのではないかと考えます。
現在借り手市場の状態ですが賃貸派が増えているのも事実で、それを取り込むにはやはりターゲットを絞り込んだ競争力のある物件にする必要があります。しかし、過度な絞込は流行に左右されることにもなり、トレンドが変化するたびにリノベーションが必要になるリスクもあります。
コンセプトはしっかりとターゲットは幅広くという考え方も必要です。固執し偏った提案ではなく、様々な角度から分析しよりよい提案をすることが我々の大事な業務のひとつです。また、これからは物件テイストに合ったこだわりの媒体を使うことも必要でしょう。
須藤建設は本年もしっかりと現実を見つめ、良い意味で自流にそして堅実に管理業務に尽力したいと考えております。
今年は辰年、辰は振るうことを意味し草木が伸びる状態。幸福を招く善神で豊漁や海上安全を守る海神であり、竜が現れることは目出度いことの前兆といわれます。水の神様であるその竜が、水害を始め日本をあらゆる災害から守ってくれることを心から祈ります。