すこし参考になる話-Vol.11
【節分】
「季節を分ける」ことから「節分」といいます。季節の始まりを示す立春、立夏、立秋、立冬の前日はいずれも節分で年に4日あります。昔はそれぞれが大切な日として様々な行事が行われていました。後に一年の厄を払い新年に福を迎える儀式として立春の前日の節分が一番大切にされ、最近では「節分」といえばほぼこの日を指すようになりました。
「節分」といえば「豆まき」です。「豆まき」は中国で行われていた鬼を追い払う「追腹(ついな)」という儀式が伝わり慣習化したといわれています。豆をまくのは、1.穀物や果実には「邪気を払う霊力」があるから、2.鬼の目を打つ「魔目」、「魔滅」に通じるから、3.「まめに暮らすように」など色々な意味があります。
豆まきの口上は「鬼は外、福は内」あるいは「福は内、鬼は外」がポピュラーですが、地域によって様々なバリエーションがあります。意外に多い口上が「鬼は内、福は内」で、鬼を祭神としている場合や鬼が悪魔を退治したという言い伝えのある寺社などはこの言葉を使います(東京の稲荷鬼王神社がこの言葉で豆まきを行っています)。他に九鬼さん、鬼頭さんのように名字に「鬼」の字が入る家も、もちろんこのタイプです。また、「鬼」の字が入っている入谷の鬼子母神では、「福は内、悪魔外」と言うそうです。
最近では「豆まき」をする家庭が少なくなってきましたが、大きな神社などでは芸能人やスポーツ選手を招いて豆まき大会をやっています。みなさんもお近くの神社で行われる「豆まき」に是非参加してみてはいかがでしょうか。
【全国の家賃滞納状況】
滞納者が増加傾向にあります。特に単身男性社会人に多い「うっかり型」が急増しており、リストラや給料カットで収入が激減してしまったサラリーマンの滞納も目立っています。またフリーターの滞納も増えつつあります。
滞納率は全国平均で4.3%、東京は3.6%。最も高かったのは愛知県の8.5%、次いで千葉県の8.3%。反対に最も低かったのは岐阜県の1.0%、次いで静岡県の1.3%となっています。
具体的な滞納者の対処法(督促の方法と流れ)としては…
電話⇒ハガキ・手紙・電報⇒現地訪問⇒保証人に連絡⇒内容証明⇒訴訟
という順番で、状況によって「支払念書」「覚書」「誓約書」を作成します。これらを一貫して行う「督促班」を社内に設けているところも多いですが、最近では「家賃保証会社」を利用(アウトソーシング)している会社も多くなっています。
滞納者対策で一番効果のある方法は、やはり初期の段階からこまめに連絡を取り対処することです。根本的な改善策としては、定期借家契約を取り入れることも考えられますが、これはまだ一般的でなく入居者にとって人気がないため、募集に際しては不利になります。他に入居審査を厳しくすることも滞納者対策には有効ですが、これもまた空室が増え入居率が下がってしまうことが懸念されます。「滞納者を減らすこと」、「入居者審査を厳しくすること」、これらは賃貸経営にとってとても大切なことですが、もう―つ大事な「空室を減らす」ということとは相反するところがありますので、各社試行錯誤しながら日々努力研究している状況です。