Sudo’s WATCHING-Vol.11

■エコキュート

“高気密一志断熱住宅”、“環境共生住宅”といったように、付加価値をつけた住宅がごく一般的になり、また、電車の車内吊広告などで“電化住宅”という文宇もよく目にします。電化住宅とは住宅設備の熱源を、全て電気でまかなう住宅です。具体的には、電気クッキングヒーターや電気温水器があります。

こうした中、最近、電気温水器に替わって空気の熱を利用したヒートポンプ式給湯器“エコキュート”が話題となっています。エコキュートは自然冷媒(CO2)を利用して大気の熱を吸収し、電力で圧縮して高温にするヒートポンプ技術を採用することにより、効率に優れ消費電力を約1/3に節約することを可能にしています。トータル的なランニングコストはガス給湯器の1/5になります。また、オゾン層に悪影響を与えるフロンを使わず、火も使わないため二酸化炭素の排出もなく、地球環境に優しい給湯器です。従来の電気温水器と比較するとコンパクトサイズなので省スペースに貢献します。また火を使わないので劣化も少なく、基本的にメンテナンスフリーです。

エコキュートを採用したマンションは、電力会社が主体となって計画している実例が多く、割安な夜間の電力を利用する「電化住宅向けの料金プラン」も用意されています。電気温水器よりメリットの多いエコキュートは、これから需要が伸びて一般化してゆくでしょう。

当社では今のところ具体的な実例はありませんが、既存の建物を電化住宅にする場合設備機器を替えるだけで済み、大掛かりなリフォーム工事を必要としません。

当工事部では、常にアンテナを張り積極的に情報を取り入れ、このような新しい取り組みを活用していき、またこの場でご紹介させていただきたいと考えております。

■全国の家賃滞納状況

滞納者が増加傾向にあります。特に単身男性社会人に多い「うっかり型」が急増しており、リストラや給料カットで収入が激減してしまったサラリーマンの滞納も目立っています。またフリーターの滞納も増えつつあります。

滞納率は全国平均で4.3%、東京は3.6%。最も高かったのは愛知県の8.5%、次いで千葉県の8.3%。反対に最も低かったのは岐阜県の1.0%、次いで静岡県の1.3%となっています。

具体的な滞納者の対処法(督促の方法と流れ)としては…
電話⇒ハガキ・手紙・電報⇒現地訪問⇒保証人に連絡⇒内容証明⇒訴訟
という順番で、状況によって「支払念書」「覚書」「誓約書」を作成します。これらを一貫して行う「督促班」を社内に設けているところも多いですが、最近では「家賃保証会社」を利用(アウトソーシング)している会社も多くなっています。

滞納者対策で一番効果のある方法は、やはり初期の段階からこまめに連絡を取り対処することです。根本的な改善策としては、定期借家契約を取り入れることも考えられますが、これはまだ一般的でなく入居者にとって人気がないため、募集に際しては不利になります。他に入居審査を厳しくすることも滞納者対策には有効ですが、これもまた空室が増え入居率が下がってしまうことが懸念されます。「滞納者を減らすこと」、「入居者審査を厳しくすること」、これらは賃貸経営にとってとても大切なことですが、もう一つ大事な「空室を減らす」ということとは相反するところがありますので、各社試行錯誤しながら日々努力研究している状況です。