Sudo’s WATCHING-Vol.20

■募集看板

仕事柄外出した際には建物をよく観察しますが、最近は建物だけでなく看板、特に賃貸物件の「入居者募集看板」に注目するようになりました。

現地に掲示する入居者募集広告にはいくつかの種類があります。プラスチック製看板、ビ二ール製看板、足つき看板、のぼり、垂れ募など。

通常「入居者募集看板」は建物エントランス付近、外壁タイル、空室の窓などを利用しますが、設置する場所に苦労している建物が多いようで、時にはよく探さないと見えない看板もあります。固定方法に接着剤や両面テープを使用すると剥がした後拭き取りに苦労します。一年中「空室あり」「入居者募集中」を掲示していて、文字が消えていて読みずらく、美観上も悪くなっている建物も見かけます。また、常時掲示してあるということは「空室」に説得力がなくなり、「本当に空いているの?」と疑ってしまいます。

募集看板は建物に違和感なく綺麗過ぎると目立ちにくく、目立ちすぎると品がなくなります。建物の回りを歩いた時、さりげなくしかし確実に見える看板が一番効果的です。そのためには新築時に「(取り外し自由な)入居者募集看板」の設置場所を作っておくことが望ましいと思います。

空部屋のイメージにも繋がる「看板のデザイン性」も重要視し、「看板を見たのですが…」という間合せが多くなるよう考えたいと思います。

荒原和朋

■五月の空に泳ぐこいのぼり

中国交祥の鯉のぼり、日本では江戸中期の頃、端午の節句に大空を泳ぎ始めました。鯉のぼりは、龍門の滝を登りきると、鯉が龍になるという登龍門の伝説になぞらえているそうです。「我が家に男の子が生まれました。どうぞ、お守り下さい。」そして「健康に育ち、将来は大きく出世して欲しい」と、天の神様に折る親の気持ちが込められています。そう思うと布の鯉が5月の風を孕んで泳ぐ姿は、幻想的な感じがします。

「柱の傷は昨年の~5月5日の背比べ~」育ったことを喜び毎年柱に印を付けているご家庭、今ではどのくらいあるのてしょうか。

小林康弘

■とても気を遣いました

先日、入居者の方から「ピアノがうるさい!なんとかしてくれ!」とクレームがありました。いちばん難しい、そしてデリケートな問題です。騒音?発生源の方は「普通に弾いている、もう10年住んでいるがそんなことを言われたことは一度もない!」といい、クレーム発生源の方は「普通の音じゃない!」といいます。調べてみるとクレーム発生源の方は最近越してきたばかり。片方の話を聞いただけでは判断できず、当然注意もできません。このような場合、第三者の話しを聞くことがとても重要なのです。複数の入居者(上下階や左右隣室の最低3世帯)から「確かにあそこはうるさい!」と言われたら、騒音は本当で、発生源の方を注意します。反対にひとりの入居者だけが「うるさい」と言っている場合、クレーム発生源の方が「神経質で、音に過敏な人かもしれない」と考え、対応します。客観的な判断が必要なのです。今回のケースでは、クレーム発生源の方に我慢?していただくことで一応の決着はつきました。(3ケ月かかりましたが…) 音や時間に対する感覚と許容範囲は人それぞれ。仕方ないことだけど、ムズカシイ~。

■不動産媒介契約

先日、オーナー様と専属専任媒介契約を結びました。不動産売買に関する媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。これらは、依頼者と業者それぞれの義務に違いがあります。一般媒介の依頼者は、複数の業者に重ねて仲介の依頼ができ、また依頼者自ら発見した相手と取引することも可能です。よって、取引の機会が増えるという利点があります。その反面、業者としては成功報酬を得られるという保証がないため、積極的な媒介行為を行いにくいという欠点もあります。次に専任媒介は、仲介を依頼できる業者は1社に限られます。一般媒介契約と同じく自己発見による取引は可能です。業容は、契約を結んだ翌日から7目以内に、指宝流通機構(レインズ)に登録し、また2週間に1回以上の活動報告が義務付けられています。今回の専属専任媒介は、専任媒介の一種で、違いは依頼者が自ら見つけた相手と契約する場合でも、業容を媒介人として契約しなければならないという点です。依頼各個の縛りがきつくなる代わりに、業者の義務も厳しくなります。契約を結んだ翌日から5日以内に指宝流通機構に物件を登録し、1週間に1回以上の活動報告が義務付けられます。互いの結び付きが強くなる専属専任は、媒介契約の中で最も連々かな成約が期待できると言われています。今回は、この専属専任媒介を頂いたわけですから、より積極的な活動をし、早期成約へ向けて努力してゆきます。

大場浩美