Sudo’s WATCHING-Vol.22

■つけましたか? 住宅用火災警報器

火災予防条例により東京都では、住宅を新築・改築する場合、平成16年10月1日から「住宅用火災警報器」の設置が義務付けられました。現在お住まいの住宅は、平成22年4月1日から設置が義務になります(各都道府県で異なる場合があります)。但し、自動火災報知設備やスプリンクラー設備が設置されていれば設置の必要はありません。

警報器には「煙式(煙を感知し火災を知らせる)」と「熱式(異常な温度の上昇で感知し火災を知らせる)」の2種類があります。火災を早く感知する為には、「煙式」、台所など(調理のため煙が発生する場所)では「熱式」が適しています。すべての部屋、台所、階段に設置が必要ですが、浴室、トイレ、洗面所、納戸には必要ありません。電源は「コンセントからとる方式」と「電池方式」、取付け方法は「天井にネジで固定するタイプ」と「フックで壁に引っかけるタイプ」があります。設置後は、業者による点検は必要ありません。

簡単に説明致しましたが、この機会に今から準備をしてみてはいかがでしょうか。但し、悪質販売の被害もあるそうです。「消防署から来た」と偽り販売してくるケースです。消防職員が直接販売することはないそうですのでご注意ください。

■お芋

11月23日は、「勤労感謝の日」。「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」という趣旨で定められた国民の祝日です。以前は、「新嘗祭(にいなめさい)」として祝われ、天皇が新穀を供え、自ら食してその年の収穫に感謝する宮中の儀式でした。天皇に限らず国民こぞってその年の秋の収穫を喜び、お供えをして神仏に感謝する日だったそうです。

現在、穀物の70%を外国からの輸入に頼っている日本ですが、飽食の時代となった今、秋の収穫に感謝する気持ちは変わらずあるのでしょうか。穀物を収穫する事は、人間にとって根本的に嬉しいこと。私が小学生の頃は毎年、学校農園で秋にサツマイモを収穫し、先生がふかしてくれた「お芋」をクラスメイトと一緒にほおばったのを今でもよく覚えています。

勤労感謝の日の「勤労」は、もちろん農業だけを意味しているのではありません。職業・職種を超え、もっと幅広く日々の生活への姿勢も含めたものだと思います。勤労によって生み出された生産を祝い、意義ある生活を送っている事にみんなで感謝できるような日にしたいものです。

■クラシック・イヤー

2006年の今年はまさにクラシック・イヤー。まず天才作曲家として名高いモーツァルトの生誕250周年。彼の故郷・オーストリアではウィーンを始めとする縁のある幾つかの都市で250周年を祝うイベントがいたる所で繰り広げられています。8月にチェコのプラハで行われた2006年国際天文学連合で惑星の定義が再検討され、9番目の惑星として教科書に紹介されていた《冥王星》が惑星から外されてしまいましたが、ホルスト作曲の組曲《惑星》に注目が集まりました。

クラシック音楽のもたらす周波数・速度は人間のα波を増し、脳を活性化させ心身状態を落ち着かせる、いわゆる《癒し》効果が高く、忙しく時間が流れる現代社会、《癒し》を求める人々でクラシック音楽CDの売り上げが年々上昇しているそうです。この《癒し》効果で心身の健康維持・増進をもたらすことを「音楽療法」と言います。心地よい音楽と触れ、心身の健康に働きかけながら不安や痛みを和らげるこの療法、最近では医療現場でも治療法の一つとして取り入れられているところもあります。
秋の夜長にのんびりとクラシック音楽を聴いて癒されようと思います。

■ある滞納者

滞納者は、いつも事情を抱えている。社宅の場合、賃借人は当該企業で、代表者、或いは契約物件に住む社員が連帯保証人になることが多く、一企業、ひとつの物件で賃貸借契約関係が終結するため合理的と言える。

ある物件で、賃借人企業が倒産した。代表者をはじめ役員は全て失踪した。居住している元社員は、賃料未納のまま住みつづけた。元社員は連帯保証人でもある。督促する度に、「社員になる条件として当該物件を与えられた」、と賃借人企業との雇用契約に固執する。また「会社が倒産したのだから担保する資力は無い」との弁。民法に規定は無いが、「連帯保証人には、解約権及び明渡し権は無い」とするのが裁判所の実務上の取扱いである。企業とその関係者だけで契約関係が終結している物件のトラブルは社会的拡がりが無く、解決の糸口が見つかりにくい。

今回の裁判では、賃貸借契約における連帯保証人の責任が認定され、和解条項は、「滞納賃料及び明渡し迄の賃料の分納」と「連帯保証人は、明渡しに協力する」の二項目。裁判は終わったが、和解条項が履行されるまで、この滞納者との関係は続く…