最近の賃貸事情-Vol.25 データで見る最近の賃貸事情

今回はアンケート結果を元に最近の賃貸事情をお話したいと思います。賃貸市場について、数年前から賃貸派が増えていますが、供給も過剰といわれています。また、人口については外国人が増加し日本人が減少しています。外国人は10年前の1.5倍で現在200万人を超えています。外国人をターゲットにしている会社にとってはビジネスチャンスです。世帯状況を見てみると首都圏の一人暮らしが昭和60年から一昨年までに24.3%から32.3%に増え、二人暮し16.7%から25.7%に増加し、この二つの総世帯数に占める割合が4割から6割に増えました。この傾向は今後の賃貸事業計画の重要な要素です。月収に占める家賃の割合は男性が20%~30%未満、女性が30%~40%未満で、男性より女性の方が住宅にお金をかけているようです。

次に、賃貸条件、設備、環境、利便性について見てみたいと思います。

図1のお部屋探しの際、重視した点は1位「家賃」、2位「間取り・部屋数」、3位「通勤・通学時間」となっています。その他、ここ数年「敷金・礼金などの一時金」が重視される傾向にあります。

図2は、20代・30代限定の設備に関するアンケートです。無くて不便な設備の1位は「バス・トイレ別」で、その内訳はシングルで2位、カップルで1位、ファミリーでも2位と需要はかなり高くなっています。2位は「収納(幅180cm)」で、どのタイプでも3位。3位は「追焚機能」で、シングルでは6位、カップルでは2位、ファミリーでは1位と、ファミリータイプでの需要が高まっています。4位の「エアコン」はシングルで1位、カップルで4位、ファミリーでは6位となっていて、こちらは逆にシングルタイプでかなり需要が高いと言えます。また、女性では「オートロック」や「2階以上」が男性よりポイントが高く、女性の防犯意識が高いことがうかがえます。

最後に図3は物件周辺環境の重視項目です。1位は「スーパー」、次いで「コンビニ」で、他を大きく引き離しています。これを男女別に見ると、女性は9割近くが「スーパー」を重視、一方、男性のトップは「コンビニ」。このように入居者ニーズと世帯状況を定期的に把握していくことで賃貸住宅の方向性が見えてきます。今後も情報をご提供させていただきたいと思います。