2009年7月のSUDO NEWS

SUDO NEWS Vol.33(2009/07/27)

みなさんこんにちは-Vol.33

子供の頃、夏休みが始まって間もないこの時期は宿題のことなど考えもせずに近所の空き地や神社で遊び回っていました。そして…夏休みも終わりになる頃、宿題の短期集中処理という恐ろしい現実を見たものです。

その頃、兄の洋服を弟に着せる、いとこの洋服が巡ってくる、いわゆる「お下がり」がごく当り前のことでした。双子の友だちは洋服をほとんど共有していました。経済的な理由でそうしていたわけですが、今考えると、とてもエコなことだったのですね。裕福過ぎないほうが環境に優しいのかもしれません。

「お下がり」や「共有」、最近のシェアリング(ルームシェアやカーシェア)の意味は異なりますが、経済的で合理性があるという共通点があります。

ルームシェアは以前からあり、経済的理由に加えて寂しさを無くし安心して暮らすために友人同士で部屋を借りることがよくありました。当時は4畳半や6畳一間、トイレとキッチン共同の木造賃貸アパートや間貸しがシングル向けの主流で、これが今のルームシェアの原型と言えるのかもしれません。

外国のルームシェアはルームメイトに知らない人を募集するようですが、日本では知人同士のシェアが普通でした。現在のゲストハウスは、以前の「間貸しアパート」「日本のルームシェア」「外国のルームシェア」「日本の寮システム」をミックスしたような形態のようです。保証人代行制度に代表されるように人間関係が希薄になっている昨今、コミュニケーションが必要なゲストハウスやシェアハウス、サービスアパートの登場とその人気を見ると、すこしホッとします。

そして「もったいない」という発想からカーシェアリングの登場。これはエコという観点から見た場合も有意義であり、交通渋滞緩和などにも繋がるメリットもあります。一見レンタカーと変わらないように思えるサービスですが、短時間(15分~)でも利用が可能なこと、レンタカー会社に出向かなくてもよいことなどの違いがあります。近頃はマンションにこのサービスを取り入れているところもありますが、近い将来、スクーターのシェア、自転車のシェアも登場するかもしれません。

付帯設備が増えた日本の賃貸マンションですが、欧米のように家具付も増えつつあります。これもある意味で合理的でエコでもあります。シングルとファミリーでは欲しい電化製品や家具、また、必要な機能やサイズも異なります。これらを引越しの度に間取りや家族構成によって買い換えるのは合理的ではありません。

今まで生産と廃棄の繰り返しが多かった日本ですが、経済活性化のためにはそれが必要な場合もあります。建築や不動産に限りませんが、生産と廃棄、購入と売却、リースとレンタルという市場に加えて、もったいない思考に基づく有効利用と再利用、さらにはシェアリング、これらがバランスよく保たれて欲しいものです。

日本人は持ち家思考が強いと言われていましたが、ここ数年賃貸派が増えています。家具や電化製品も含め所有する満足から借りる合理性に価値観が移行しているのでしょう。今後、「シェアリング」=「経済的」「合理的」が賃貸業界の中でどのように浸透していくか、注目しています。

部署&物件紹介-Vol.33 「ベルグラード三山」

2009年6月末、船橋市に完成したアパート「ベルグラード三山」をご紹介します。ベルグラードとは…ヨーロッパの古い都市ベオグラードのハンガリー語です。1Kタイプ6戸。床はすべてフローリング仕上げでセパレート型バストイレ。付帯設備はエアコン、シャワートイレ、2口ガスコンロ付システムキッチン、ハンドシャワー付洗面化粧台、地上デジタル放送にも対応しています。

以前から取引させていただいているオーナー様が新たに購入され、契約形態はサブリースにて管理させていただいております。南傾斜地の高台に建っているため日当り、眺望とも良好。また、このエリアは緑が多く閑静な住宅街、付近には実籾自然公園や実籾テニスコートがあり、スーパーサミットへ歩いて5分と生活も便利です。徒歩圏内に日本大学生産工学部、東邦大学のキャンパスも。

建物中央に階段を配置し、各部屋に独立性を持たせたため、一歩部屋に入ると一戸建に住んでいるような感覚。外観はオーナー様の希望も伺い、シンプルにセンスよく仕上がりました。現在順調に運営しておりますが、これから建物管理と入居者管理をしっかり遂行してゆきます。

最近の賃貸事情-Vol.33 賃貸条件と相場

賃貸相場の動向についてお話します。今年に入り不況の煽りから引越しされる方が少なく、客付業務に苦戦を強いられる結果となっているため、募集条件を緩和している物件を多く見かけます。

今年3月度の首都圏募集データを見てみると、首都圏全体(マンション)の平均敷金は1.48ヶ月分で昨年の1.56ヶ月分から4.9%減少しました。礼金は平均0.89ヶ月分でこれも昨年の0.97ヶ月分から8.2%下落。賃料も東京都全体で昨年比マイナス3.8%となっています。都心部(マンション)の礼金は昨年の1.34ヶ月分から0.99ヶ月分まで減少。首都圏全体より都心部の下落幅が大きいことから、人気の高かった都心エリアから賃料が低いエリアに人が流れていることが伺えます。条件下落の原因は需要と供給の関係に依るところが大きいのですが、個々の取引を見てみると、貸主側からの緩和と借主側からの交渉との二通りがあります。どちらかと言うと、借主側からの交渉の方が多いようです。

4月度のデータを見てもこの傾向は続いており、都心エリア(マンション)の礼金は0.94ヶ月分と3月度よりさらに下がっています。敷金は礼金ほどではないものの昨年に比べ6.2%減少しています。これは募集条件での結果ですので、成約条件ではさらに低い数値が予想できます。当社の募集状況は上記に述べたほどの下落はありませんが、5月から8月はいわゆる引越オフシーズンですので、当社においても2割程度空室が増える傾向があります。

景気がやや落ち着きを見せたようですが、今後はファミリータイプの空き室が増えて競争が激しくなると予想しています。

賃料や一時金(敷金、礼金)を下げる、或いは「諸条件交渉可能」と表示し募集する場合にも注意が必要です。募集条件を下げることで入居申込者の内容が変わり、家賃滞納のリスクが高くなることがあるためです。入居者審査にはさらに慎重さが求められます。また、他の部屋との契約賃料に差が出てしまうことから、更新時に改定を申し出てくる借主に対してのデリケートな対応も要求されます。

過去に家賃滞納がなかった人でも解雇や派遣切り、或いは減給による滞納も増えています。このような状況がしばらく続くかと思われます。的確な募集条件の提示と入居者の選別、状況により保証会社を利用するなど、私たちはオーナー様にしっかり提案していかなければなりません。

今では賃貸に関する相場情報は借り手側も簡単に入手できます。「相場が下がっている。家賃を下げてくれ」と、相場情報を自分本位に解釈し値下げ交渉をしてくる方が増えていくことが予想できます。長期的な賃貸経営、時には空室期間を予想して、条件を下げて契約または更新することも必要です。しかし私たちは、「同じ部屋は二つとない」という不動産の特性と物件個々の特徴を把握し、また、たくさんのデータや情報を提示し且つ説明し、できるだけ好条件で賃貸できるよう努力して参りたいと思います。

売買物件のご案内-Vol.33

<銀座ダイヤハイツ>
JR山手線「新橋」駅 徒歩5分
事務所使用可
物件概要:所在/中央区銀座8 間取/ワンルーム 専有面積/16.95㎡ 所在階/3階 築年月/S56年7月 土地権利/所有権 管理形態/全部委託(日勤) 管理費/7,600円 修繕積立金/760円 給湯水 基本料/4,500円 組合費/610円 現況/空室
販売価格:1,150万円

<マンション西五反田>
JR山手線「五反田」駅 徒歩10分
東急目黒線「不動前」駅 徒歩6分
目黒川まで徒歩5分♪
物件概要:所在/品川区西五反田6 間取/ワンルーム 専有面積/31.3㎡(9.46坪) 所在階/3階 築年月/S58年3月 土地権利/賃借権 管理形態/全部委託(常駐) 管理費/8,220円 修繕積立金/5,970円 地代/6,840円 現況/賃貸中
販売価格:980円

Sudo’s WATCHING-Vol.33

■床鳴りの原因

フローリングの場合、床板同士の実(さね)が弛んで隙間が出来た上を歩くと、床板が擦れあって音(床鳴り)が発生ます。フローリング以外(カーペット、CF等)の場合も下地材の合板同士の擦れあいによる床鳴りが発生します。また、根太の破損や歪みでも発生することがあります。最近は下地組にビスを使うのが一般的ですが、古い建物の場合、下地組に釘を使っていることが多く、それが錆付いて弛んでしまい、床鳴りが発生することもあります。 床鳴りを直すには発生源をしっかり固定することです。フローリング以外の場合は床鳴りを直してから比較的低コストで貼替が出来ます。フローリングの場合はコスト面を考え、フローリングの上からビスを打ったり、穴を開け発泡剤を注入して床鳴りを直し、その後フローリングの補修を行います。また、床の仕上材は防水ではないため、水などをこぼして放置すると下地材も濡れてしまい、歪みや腐食の原因となり、ビスや釘も腐食してしまい、床鳴りが発生します。床が濡れたときは速やかに拭取るようにしましょう。 工事部 西條

■屋上等緑化

ヒートアイランド現象や温暖化現象の暖和と生活環境の向上をめざし、屋上等の緑化をされる方に区や市より一部助成金が出されます。申請方法は各自治体によって異なりますが、既に緑地化してしまっていると助成金を受け取る事が出来ませんのでご注意ください。 港区の場合、屋上緑化は500万円が限度で、3平方メートル以上、所要経費の2分の1または1平方メートルあたり2.5万円のいずれか低い方の額が助成されます。また、壁面緑化は45万円が限度で、10平方メートル以上、所要経費の2分の1または1平方メートルあたり1.5万円のいずれか低い方が助成されます。 緑には断熱効果だけでなく癒し効果もあるため、67%の人が室内に植物を置いているそうです。地球に優しく、人にも優しい緑化を計画なさっては如何でしょうか。 システム管理部 佐川

■経費削減

会社や家庭では様々な“経費削減”対策をとられていることと思います。項目としては人件費・水道光熱費・交通費・備品等がありますが、総務部では備品や事務用品は安くて長持ちするものを購入し、水道光熱費を始め無駄を省くことに取り組んでいます。また、コピー用紙は再利用し、近くに外出する際は電動自転車を使用するようにしています。経費削減は結果的にゴミ量の減少・排気ガスの減少等、地球に優しいエコにも繋がります。しかしすべてのものに“経費削減”を最優先させると、逆に効率が悪くなってしまうこともあり、バランスが大切と考えています。 これからも、必要なものと不要なものとを見極め、且つ再利用を考え、“エコノミー”と“エコロジー”に努めて行きたいと思います。 総務部 元山

■夏休みの思い出

「夏休み」という言葉で何を思い出しますか? 私は風鈴の音を聞きながら食べたスイカ、庭先の花火、キレイな海での海水浴、セミやカブトムシを捕まえて遊んだことが浮かびます。都会育ちの友達は、「虫取りなんてやったこともないし、カブトムシなんてとても触れない」といい、驚かされます。私も都会育ちではありますが、毎年夏休みの間は熊本にある母方の実家に行って、同じ年のいとことずっと遊んでいました。そして連休になると人吉の山奥に遊びに行くのですが、そこには日本の原風景といえるような山と川、田んぼに民家、木造の学校という、懐かしい風景があり、家の近くを流れる川には、小魚や川エビ、サワガニが棲んでいて、家を取り囲む森の中にはイノシシもいました。ゲーム機が珍しい時代だったので、遊ぶときはいつも自然が相手でした。 最近では田舎体験をするツアーや虫取りのツアーなどがあり、一昔前まで普通の生活の中で体験できたことが、贅沢で大切なことに変わってきています。生活は日々便利になり、不便を感じつつ生活する中で身につけられる知恵や、自然の中で培われるたくましさが失われつつあります。 幼少期、川で遊んだり、寝る前に砂糖水をクヌギの木につけて翌朝早くクワガタを捕まえに行った想い出は、今となっては貴重な体験となりました。 不動産部 前田

Gourmet-Vol.33 麻布十番 「ふじや食堂」

「麻布十番」駅徒歩3分、石原ビルのオーナー様が1階で経営している「ふじや食堂」をご紹介いたします。

カウンターでひとり飲んでいる人、仕事帰りの会社員、楽しそうに食事している女性同士のお客様、平日の19時前にも拘らず満席状態でした。

昼は15種類から選べる定食700円、夜は単品で選ぶスタイル、料金は大衆的ですが味は料亭並み。魚料理を中心に揚げ物や煮物など料理は70種類以上。店名「ふじや食堂」のラベルが貼られた鹿児島産焼酎(芋と麦があります)を楽しみながら「関あじの刺身」「蝦夷あわびの刺身」「北海道産の柳葉魚と氷下魚」「岩牡蠣」をいただきました。店主のおすすめ「分厚い黒豚ベーコン焼き」に「姫たけのこ焼き」、竜が巻き付いた剣の形をしている「うなぎの倶利伽羅焼き」は表面がカリッとしていて中がジューシー、頬っぺたが落ちるほどの食感と味。この料理は邪悪なものから身を守るという意味があるそうで、思わずお代わりをしてしまいました。

昼は気軽にランチ、夜は肩肘張らずに飲めるお店、麻布十番「ふじや食堂」に是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

港区麻布十番3-7-1
電話:03-3451-1063
営業時間(日・祝は定休):
月~金曜
昼 AM11:30~PM2:00
夜 PM5:30~PM11:20
土曜
夜 PM5:30~PM10:50

コラム-Vol.33 沖縄…離島編

とまりん港から座間味行きのフェリーが出港するのは午前10:00。5月下旬は梅雨のシーズン、比較的空いているというので船の予約もせずに港へ着いた。バイクと共に船に乗り込む。出港のときは必ず「蛍の光」が流れるものと思っていたら、期待を裏切り静かに船は動き出した。客室は本島から帰省する人や、仕事に向かう人でにぎわっていた。一人旅の退屈を感じないまま11:30阿嘉島に到着…港まで宿の人が迎えにきてくれていた。着いた日は午後から雨。島に一軒だけあるパーラーへそばを食べに。(そこから4日間続けて同じ店での昼食は初めての経験)そして胃に納まる暇もなく、沖縄本島から乗っていったオフロード用のバイクで島の一周を試みたが、雨が降り始めたため部屋に戻り、その後叩きつけるような雨の景色を部屋の中から暗くなるまで眺めていた。

翌朝からうその様に晴天が続いた。兵庫県出身のダイビングガイドが阿嘉島ならではのポイントに連日連れて行ってくれた。ガイドは「腰が痛い」と繰り返していた。数日後に行われるバレーボール大会の練習が原因で。島対抗で行われるこの大会は、とても熱く盛り上がるそうだ。毎年持ち回りで会場が変わり、今年は慶留間島での戦い。パチンコやカラオケ、ゴルフ場もないこの島の熱いゲームを通じて本来の地域社会を築く。理屈抜きのうらやましい光景と思えた。

青い海と空だけの世界、ボートの上にはガイドと私だけ、近くに見えるのは無人島。窒素抜きインターバルの間、ボートに仰向けになってゆらゆら揺られていると、都会での喧騒を忘れ、自然に生かされている自分に満足していった。海とサンゴとサカナ、その美しさに2日間の予定が3日続けて潜ってしまったのである。

島の人口およそ300人と慶良間シカ。島には飲み屋が2軒だけ、内1軒は私が滞在した3日臨時休業、必然的に残りの1軒に3晩とも世話になった。開店は19時と聞いていたが、初日は20時30分まで待たされ、いきなり“島人タイム”を経験。宿の食事を断ってしまっていたので、私には待つ以外の選択肢がなかった。島人は、知らない私にも挨拶してくれた。最初はすこし戸惑ったが、何度か繰り返すうちに自ら先に挨拶するようになっていた。

本島に帰る前の晩、宿のご主人と泡盛を酌み交わし、慶良間諸島と沖縄の歴史、そして環境の話をじっくり聞いた。古く貿易船の船長は慶良間諸島の人たちだったこと。神戸や横浜など大きな港近くに必ず中華街があるのは、ある意味来訪者を歓迎しなかったから。そして那覇の港付近に中華街がないのは、沖縄の人々が持っているWELCOME精神で来訪者を優しく迎えたからで、固まることなく誰もがこの島この街に溶け込んでいき、独自の社会を形成する必要がなかったということ…

この島の仕組みが世界平和と環境保護に繋がり、この島の教えが日本の宝と成っていけばと思いながら島を後にした。

編集後記-Vol.33

夏バテ防止の一番の方法は、「暑い」「疲れた」と言わないこと。特に「疲れた!」は自分だけでなく周りの人も不快にさせてしまいます。できるだけ言わないように心がけたいものです。