コラム-Vol.21 やっぱり夏が好き

♪麦わら帽子は もう消えた たんぼの蛙は
もう消えた それでも待ってる 夏休み

冬はまだ遠い、7月20日オンボロクルマで海に行った。途中でエンストしたけどカキ氷食べてしばらく待っていたら直っていた。帰り道、葉出てビーサン買った。やっと家にたどり着いて車止めてイカの丸焼きで生ビール…うまかった。散歩したくなったので、外に出てみたら遠くに聞こえる打ち揚げ花火。音を目指してしばらく歩いた。音がだんだん大きくなって花弁がすこし見えてきた、その瞬間白い花火が空いっぱいに広がり終わってしまった。喉が渇いた。家に戻れば冷えたスイカが待っている。包丁を入れて、ブツッ、バリバリバリッ、かぶりついた。またまた、うまっ!

♪絵日記つけてた夏休み 花火を買ってた
夏休み 指おり待ってた夏休み

やっぱり夏はいい。フトンをかけなくていい。寝るときはパンツ一枚だけ。出かけるときもジーパンにTシャツ1枚。素麺、冷麺、冷やし中華。ショウガにミョウガに冷やっこ。ギンギンに冷えたトマトもいい。

みんな生まれた季節が好きというけれど、私が生まれたのは秋、でも夏がいちばん好き。なぜ夏が好きか?って、それは他に春と秋と冬があるから…。もし日本が1年中夏だったら夏がこんなに好きじゃなかっただろう。夕暮れ時が好き、焼けた肌に涼しい風がふいて心地いい。

♪すいかを食べてた 夏休み 水まきしたっけ
夏休み ひまわり 夕立 せみの声

季節ごと、特に真夏と真冬に毎年唇うことがある。肉体労働は真夏が一番キツイ。寒さは厚着や動けば温かくなるけれど夏の屋外の暑さは防げない。動けば動くほど暑くなる。学生時代、肉体労働のアルバイトをしていた私は、工事現場を見る度ついついこんなことを思ってしまう。冬には、特に雪が降ると、「ホームレスにはキツイだろうなあ」と思う。もし私がホームレスになったら日本の何処に住もうかなあなんてヘンなことを考えたりもする。肉体的には温かいところが楽だろうけれど食べ物がすぐに腐ってしまう。寒いところは(食べ物は長持ちするけど)好きじゃない。それにフトンや毛布、着る物心たくさん必要だ。都会と田舎、どっちにしようかも考える。都会には食堂やレストランの残飯がいっぱいある。田舎は野生の果物や野菜みたいなものが転がっている。都会のほうが雨風を凌げるところは多いはず。最悪の状況に陥ったとき、近くに交番もあるし病院もある。

決めた!秋冬春は都会に暮らして、夏の一時だけは田舎にしよう。ホームレスの友だちも親威もいないのにこんなこと考えるのは私ぐらいだろうか。

♪畑のとんぼはどこ行った あの時逃がしてあげたのに
ひとりで待ってる 夏休み

春は爽やかな新緑の季節、秋は実りと収穫の季節、冬は人や家の温もりが強く感じられる季節。そして夏はしあわせ花火と夢の季節。冬休みや春休みもあるのに、子供の頃の想い出はなぜか夏休み。そして大人になった今牡やっぱり、寒さが厳しい冬上り、こころが大らかになる暑い熱い夏が好き。

♪姉さん先生 もういない きれいな先生
もういない それでも待ってる夏休み

吉田拓郎「夏休み」より歌詞拝借