コラム-Vol.24 エイプリルフール

(4月1日から一ヶ月、今回の話題はタイムリーでなかったような…恐縮です。)

西洋の習慣で公然とうそをつき、人をかついで良いとされる日。…4月1日の万愚節(All Fools’ Day)のいたずらでかつがれた人。イギリスではかついだ人がかつがれた人に向かってApril fool !という。

夢の話、想像の世界、非常識な話やありえない話、なんでもOK。このイベントに全く興味のない人も、いやそれどころか否定する人も多い事でしょう。日本ではタブーかもしれませんが、イギリスでは国王まで登場させ遊んでしまうという話しを耳にしたことがあります。AFに対する歴史と評価があり、それに国民性も日本とは違うのでしょう。日本であまり流行らない理由は、AFには「バレンタインデー」「ホワイトデー」や「クリスマス」のようにプレゼントの習慣が無く、また「ハロウィン」のようなグッズも無く、「土用の日」のうなぎや「端午の節句」の菖蒲のような対象物もなく、かといって正月や節分のような節目でもなく、縁起物でもなく、あくまで「こころの遊び」だけだからなのかもしれません。されど「楽しいイベント」だから今でもこの習慣が続いているのも事実です。

かつての日本のドッキリカメラやイタリアのイタズラ番組では、ネタを明かした後、仕掛けられた人が笑ってしまうケースと、怒ってしまうケースがありますが、ジョークをジョークとして楽しむ人、洒落を洒落と理解する人、さまざまです。許せるか許せないかは内容と程度の問題でしょう。しかし、騙さなければ目的は達成できません。「皮肉がキツ過ぎる」「ブラック過ぎる」「誰かを愚弄する話」はNG。最後に「くすっ」と笑えるものがいいですが…。

先月、エイプリルフールという春風がやってきて、少しの間私の傍に停滞し、そして僅かな思いを残し帰っていきました。今年の内容は…???まだ発表できませんが、2年程前は…「自分が企画する愉快な旅」の作文に応募したら最優秀賞になりスカンジナビア半島一周旅行が当ったけれど、どうしても仕事で行けないので誰か欲しい人に無償で譲る話。20人くらいにメールを送って、「是非行きたいのでお願いします」「仕事を調整しますので譲って下さい」と、ホントに信じている人が数人いました。後日フォローのメールは送りましたが…。送られた方は4月1日にメールを見るとは限らないため余計信じてしまうようです。他に、騙されたふりをする人、あきれている人、さまざまです。

私は毎年このイベントを楽しんでいます。内容によっては友人知人が減ってしまうリスクがありますが、「おもしろいヤツだなぁ」と、より親密になれるケースもあります。可能性はどちらにも働きます。確かに、何もしなければ私の評判は、悪くも良くもなりません。しかし、私の周りにひとりでも…笑ってくれる人や楽しんでくれる人、息抜きになった人がいる限り、私はこれからも続けて行くつもりです。