みなさんこんにちは

みなさんこんにちは-Vol.50

朝夕冷え込み、湯気がごちそうという季節になりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

SUDO NEWSは年4回の発刊で13年目に入り50号になりました。そして今回の50号を機に、次号より4月と10月、年2回の発行となります。初刊から社員だけの手作りで、ご満足いただけるような内容とは言い難いのですが、皆様のお役に立てるようなNEWSを目指して参りますので、今後とも御笑読の程よろしくお願い申し上げます。

9月8日に2020年東京五輪開催が決定し、この喜びを共有できるのは都民だけではなく国民全員が感じていることと思います。オリンピックであこがれの選手や試合を生で見るのは映像の何倍もの感動がある事でしょう。また、夢を持ってスポーツをしている少年少女達が目標に向かって目を輝かせているかもしれません。

日本の優れた技術や文化、ホスピタリティを世界に向けて発信する機会でもあります。また、交通や建物のバリアフリー化と価値観のグローバル化が進み、誰もが住みやすい街「東京」、そして人に優しい国「日本」になることを切に期待します。

最近、当社は入れ替え工事の際にお部屋のアクセントになるクロスを取り入れていますが成約状況は予想通り順調です。業界全体で見た場合でも以前は一般的に好き嫌いのない無難なリフォームが主流でしたが、ここ数年は個性的な部屋造りに変化してきました。多種多様の情報や価値観が存在する現在においてこの傾向は自然の成り行きと考えます。万人が気に入らなくても個性を活かせるような部屋、独創的な部屋が求められており、居住人数が少ないほどこの傾向は強くなります。しかし、内装やインテリアは押し付けがましいのも問題であり、住む人が自分らしくコーディネートできる部分は残しておかなければなりません。

さらに趣味やライフスタイルで選ぶ「コンセプト型賃貸」、または学生割引や短期入居、家具付やお試し賃貸など条件で選ぶ「利用形態型賃貸」など、契約スタイルもニーズに合わせて変化しています。

マンションやビルが一般的に供給されてから数十年が経ち、今後その建物をどう生かすか、どう競争力をつけるか、環境と費用を含めさまざまな工夫がなされています。また、リノベーションか建替えかを検討するなか、耐震補強をしてアンティーク家具などと同様の価値と魅力を見出す動きも盛んになってきています。ヨーロッパでは古いマンションほど人気があるとも聞きます。欧米では当たり前のいわゆる100年住宅、日本でも普及していくことを望みます。

みなさんこんにちは-Vol.49

葉月を迎えるこの時期、みなさまいかがお過ごしでしょうか。暑さをエネルギーに変えて元気に暮らしたいと思います。

ところで、7月は英語でJulyですがローマの英雄「Julius Caesar」がこの月に誕生したことからつけられ、8月のAugustはやはりローマの英雄「Augustas Caesar」がこの月にいつも戦争で大勝利を収めたことにちなんで彼の名がつけられたそうです。月の名は日本では神や人の心、季節や花鳥風月などさまざまな意味がありますが英語では神や英雄からつけられているようです。

景気が上向きになり、また消費増税の影響もあり売買業界は活気があるようです。賃料も底値を過ぎたといわれていますが、首都圏ではエリアやタイプによってかなりの差が生じるようで、都心6区(千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区、文京区)においても同様です。景気は消費に直接影響を与えますが、継続的契約である賃貸住宅の賃料が上昇するのには比較的時間を要するのではと思われます。

賃貸事業部では募集物件に対し反響案内の有無を確認した上で、定期的に「セールスポイント」や「マイナスポイント」を個別に整理し、「成約に至らない理由」を随時調査しています。物件の特性を客観的に見極め、対策を練り、オーナー様に提案するのですが、ここで大切なことは供給状況と競合物件を把握することです。しかし、それでも空期間が長期になってしまうケースがあります。長期空室には必ず原因が存在しますので、さまざまなデータをもとに時には大胆にアレンジすることも必要と考えます。

コンセプトマンションが注目されて久しいですが、これは建物や部屋に特徴をつけ、入居者を想定してプランニングするものです。しかし入居者の中には自分でも好みの部屋や仕様をわからない人も数多くいるのが事実です。そのような人の価値観を引き出し、要求を満足させることも必要といえます。また、ライフスタイルが異なる人たちが同じ間取り、仕様、設備では不自然であり部屋ごとに個性を変えてもよろしいかと思います。

流行のカスタマイズハウスは住む人にとって楽しみと愛着が生まれ、アクセントクロスは室内空間に印象の変化と生活の彩りを添えます。ファッションに興味がある人とない人がいるように、住宅にもこだわりのある人とない人がいます。また興味はあるけれど経済的な理由であきらめている人や、アプローチがわからない場合もあります。それらの中でどの人をターゲットにするかによって、募集スタイルや改装プランニングを決めていかなければなりません。

シェアハウスが注目されていますが、これは建物の施設や設備、スペースを共有することです。また価値観を共有するシェアハウスも登場しています。管理業務においてもトラブルやクレームに対し上司部下を問わず社員がシェアすることで、個人の精神的負担が緩和され、さらに社員同士のコミュニケーションや信頼関係にも繋がり解決に向けたさまざまなアイディアも生まれます。このように社員が情報をシェアすることにより、社員同士のクレームや社内トラブルが生じないようにすることが組織には大切であり、空室対策や建物保全など管理業務全般にも好影響を与えると考えております。

SUDOはこの夏もクールビズを行っておりますが、季節を問わずクールカンパニーを目指しています。

みなさんこんにちは-Vol.48

みなさんこんにちは。新入生や新入社員が初々しいこの時期、いかがお過ごしでしょうか。東京は緑色の風が吹く季節になりましたが、東日本では桜前線が移動して各地を色づかせています。

さて、今年の繁忙期の状況は契約本数こそ昨年との変化が見えませんが、貸す側としては礼金の徴収が困難になっているため昨年より収入減少の感があります。関東地方を中心に礼金という慣習が存在していましたが、将来的には無くなる傾向にあると思われます。しかし、景気が上向けば賃料も上昇する筈ですので、マイナスの材料だけ捉える必要もありません。世帯数の減少による競争激化への対応策も必要になりますが、賃貸事業、賃貸管理の市場には生活に付随する商品やビジネスチャンスがまだたくさん残されています。

また今後しばらくは、リノベーション、カスタマイズ、シェアハウス、高齢者住宅、省エネ、再生可能エネルギーを中心に賃貸業界が変化していくでしょう。そこで注意しなければならないことは、インターネットを中心とした情報化社会の中では偏った情報も多々あるということです。様々な情報を整理し、正しい情報を見極め、必要なもの大切なものを再確認し行動するタイミングが大切です。

シェアハウスの人気とともに、モノやサービスを利用者同士で共有するシェアビジネスがポピュラーな時代へと移っています。この「所有するステイタス」から「シェアする合理性」への変化に昨今のエコや節約の意識も後押ししているようです。しかしまだ所有することに喜びを感じる人も多く、シェアビジネスやレンタルビジネスとの相乗効果で消費が増えるよう期待したいところです。

リノベーションにも変化が表れてきているようです。住宅はハードだけでなくソフトの快適性を必要とするため内装、家具、インテリア、同様に建物や部屋にも機能性・耐久性だけでなくデザイン性が求められています。間取りは家具や家電、インテリアと一体となって構成されるものですので、快適な空間とはそれらがバランスよく備わったものと考えられるようになっています。

最後に、単身高齢者入居者の意識として、安心して暮らしたいが監視されたくはない、要は常に見守ってはもらいたいがプライベートは大事にしたいという一見相反するように思える二つのニーズがあります。しかし、生活でこのふたつは年齢を問わずとても大事なことと考えます。

当社もこれらのことを踏まえ、今年度も管理業務を遂行していきたいと思います。

東京都不動産協会トピックス

●東京都が太陽光導入後の発電目安をネットで公開
東京都は、太陽光発電の普及に向け、建物所有者が屋根に設置するパネルでどのくらい発電できるかをインターネットで調べられる「ソーラー屋根台帳」を作成する予定で、来年度中に島しょ部を除く都内すべての建物を対象にインターネット上に公開し誰でも閲覧できるようになるそうです。

●首都圏の大学が都心回帰
首都圏の大学でキャンパスを都心に移す動きが広がっています。少子化で大学の経営環境が厳しくなる中、交通アクセスの良さを売りにして広域から学生を集める狙いで、郊外にある現在のキャンパスを都心に移すケースと、都心に新キャンパスを開くケースもあるようです。

みなさんこんにちは-Vol.47

新年を迎え、みなさまますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

昨年の漢字は「金」、金メダルや金環日食などがその理由。流行語大賞は「ワイルドだろぉ」。仮想ですが草食系男子を奮起させる意味もあるのでしょうか。

最近の業界新聞は高齢者関連、省エネ関連、エコ関連の記事で賑わっています。高齢者関連では設備や緊急対応などのハード面、安心見守りサービスや地域とのコミュニケーションなどのソフト面、さらに医療や保険、各種代行サービスなど付随するビジネスが有望視されています。省エネやエコ関連ではLEDや断熱方法、屋上や壁面緑化、電気の自由化、太陽光発電、家庭用蓄電池などのビジネスが盛んですが、そんな中、東京都が太陽光発電用屋根貸しビジネスを開始しました。おおむね20年以上、150㎡以上、日照良好というのが条件です。相変わらず耐震や防災関連の商品もぞくぞく登場しています。

震災後23区への流入が単身者を中心に増えたようです。単身者は身動きが取りやすく、23区に計画停電がなかったことに加え帰宅困難の経験から職住接近を求めていることがその主な理由です。

賃貸業界では借りる側の賃貸住宅に対する価値観が変化しているため、アクセントクロスや入居者セレクトクロス、さらには入居者の意向を取り入れたリノベーションも行われています。また、入居者が自由に内装を変えることができるDIY賃貸や賃貸カスタマイズと呼ばれる取り組みも盛んです。カスタマイズ賃貸とは借主が室内を改装できる賃貸物件のことです。家賃が上がらず、礼金も取れず、原状回復費用も徴収しづらい状況の中で、貸す側から見た場合、リフォーム費用がかからずに済み、借りる側からすれば自分好みのインテリアにできる、双方にとってメリットがあるこの取り組みは必然的に発生したと思われます。貸主が認めた内装変更に関しては退室する際の借主の原状回復負担はナシです。数年前までは借主は内装を変えることは認められず、仮に貸主の承諾を得て変えた場合でも「原状回復」でした。

すべて他の人が考え造った住宅よりも自分の趣味趣向やライフスタイルを取り入れた部屋は愛着が沸き長期居住に繋がるでしょう。貸す側からみても入居する人の希望を認めることによって長期空室にならずに済みます。

また、募集時に物件(設備や仕様)で差をつけるのが難しくなっているため、プラスαの入居者サービス(家具や家電の提供、クルマ無償レンタル、タクシー券、映画券、旅行券、スポーツ観戦チケット、更新時のハウスクリーニング等)で差別化を図る営業や、長期居住に繋がる取り組みもさかんに行われています。

他方、建物は街と一体となってその価値と魅力が存在すると考えます。これからは個々の実情に加え行政も含め地域が一体となり、安心できる、活気に満ち溢れる街づくりを考えていかなくてはなりません。私たちもその一環を担えるように努力して参ります。
巳年には南南東の風が吹き温かい年になるといわれますが、さらに魅力ある一年になるようオーナー様とともに歩んでいきたいと思います。

みなさんこんにちは-Vol.46

 爽やかな空気の冷たさを感じる季節、いかがお過ごしでしょうか。毎年この時期になると、今年もあと二ヶ月だね、早いね~。クリスマスはどうするの? 年賀状書いた? 忘年会はいつ? などの会話が増えます。夏を過ぎると時の経つのが早く感じ、秋には新年を基準にして生活しているようにも思います。しかしそういう時期だからこそ今年をゆっくり振り返ることも大切な気がします。公私共に年初に立てた計画や目標は? まだ2ヶ月もあります。新年に向かって慌しく過ごすのではなく、ゆっくりとじっくりと生活したいものです。

下記は次に引っ越したら欲しい設備の最近のランキングです。

分譲マンションでは標準設備となっている宅配ボックス。インターネットで買い物をする人が多く、また自宅にいる時間が少ない社会人が増えているため賃貸マンションでもニーズが高いです。また、やはり省エネや耐震、セキュリティにも関心があるようです。

一方、下記の表は部屋を探す際にあきらめたものランキング。設備等の条件より駅からの距離や築年数は妥協するという結果がでており、ハンデがある物件でもユーザーが求める設備や内装を整えれば成約する可能性が高いことを意味しています。また同調査では全体の4割以上があきらめは必要と感じているとの結果がでています。

昨今、競争力という言葉が頻繁に登場していますが、競争力とは他の物件に負けない力、魅力ある物件ということ。一般的に魅力のある物件と聞くときれいな外観、整った設備、素敵な内装を連想しますが、実は賃貸条件が一番競争力に影響します。しかし、条件を下げれば決まるという考えは安易であり収益も下がってしまいます。そのためユーザーの求めている設備や仕様に加え物件のコンセプトを考えなければならないのです。

最近では屋上に太陽光発電パネルを取り付けるマンションが増えていますが、直接収益に関係するものだけでなく、屋上を開放し入居者のために有効利用するという考えはいかがでしょうか。ペット共生の時代に即しドッグランを作ったり、入居者の憩いの場所にしたり、安心して子供を遊ばせることができるように遊具を設置したり。
ファミリータイプにおいては収納や設備の充実はもちろんのこと、物件内に母親同士のコミュニティルームやキッズルーム、玄関前にはベビーカーを置けるポーチ、また、地域社会との繋がりを持ちストレスの無い子育てが出来る環境作りも大切です。実際このような子育て賃貸マンションが登場し、とても人気を博しています。

最近のユーザー及び業界の動向を敏感に察知しこれからもオーナー様によりよい提案をして参りたいと思います。

みなさんこんにちは-Vol.45

オリンピックが開催されました。夏真っ盛りの日本は暑さに加え、しばらく熱くなります。暑さをボヤクより、むしろ暑さを楽しんだ方が良いかと思いますが、こと仕事となるとそうはいきません。この時期は、特に屋外で仕事をしている方々に敬意を払いたくなります。屋外の仕事は真冬もキツイですが夏は冬以上。冬は仕事で体を動かせば少しは暖かくなりますが、夏はじっとしているだけでも汗が噴出す中で体を動かさなければなりません。当社の仕事も半分は屋外作業。熱中症に注意し業務に励みたいと思います。

農業では二期作や二毛作が昔からありますが、賃貸業界でも月極駐車場の空スペースを一時貸店舗にしたり、訪問先に駐車場がなく近所にコインパーキングもなかったときの時間貸にしたり。ホテルなどの宴会場を貸会議室に、昼間物販店で夜間に飲食店に変身するなど、使わない時間や期間を利用して商売をするビジネスがいくつか出ています。

10kW以上の太陽光発電については、1kWあたり42円、買取期間20年とし、当初予想されていた価格を上回る回収率となりました。オーナーへの還元率が高い「共用部連係」型の太陽光発電システムの導入が進み、賃貸マンションやアパートの屋根を活用した産業用太陽光発電の市場は更に拡大すると予測されます。その結果、海外メーカーや投資家、施工会社が参入し、競争がより激しくなり、多種多様な商品が現れ、設置する側の目利きがとても重要になります。

震災住宅に関して、自己所有住宅と賃貸住宅の入居者には救済措置がありますが、賃貸物件のオーナーには救済措置はなく、建物や部屋を修繕したくても出来ずに困っている方が多くいます。賃貸物件が不足している地域もあると耳にしますが、良い物件を供給させるためには貸主側に何らかの修繕補償があって然るべきかと考えます。
近年、入居者管理業務が煩雑になっています。具体的にはインターネットの急速な普及による「募集業務」、ビジネスシーンの多様化による「入居者審査」、ガイドラインや東京ルール等の行政指導、消費者契約法や暴力団排除条例など新たな法律に関する「契約時説明義務事項」及び「解約業務」等。また、ライフスタイルや価値観の変化、物件の競争力強化に伴う設備の充実に比例して「クレームやトラブル」も増加。弊社では「24時間緊急センター」を設けておりますが、さらに「我慢しない」「何もしない」「理不尽な要求を出す」など「自己中心的な入居者」も増えており、日々その対応に追われています。

騒音のクレーム等はその都度当社営業担当が現地に赴くことも多く、かなりの時間を費やしています。設備関係のクレームにおいても営業担当が現場を確認した際に処理することも多く、オーナー様に出張費や経費を請求出来ないのが現状です。

安定した賃貸経営には入居者に長期間住んでいただき入居率を高めることが必須。今後賃貸業界は競争がますます激しくなりますので貸主と管理会社の連携によるフットワークのよい対応が望まれます。今後とも誠意のあるご提案をして参りたいと思います。

みなさんこんにちは-Vol.44

新緑の時期ですね。緑は心休まる色、木々の緑から元気がもらえる気もします。そして、ゴールデンウィークが始まり心躍っている方も多いのではないでしょうか。

今年の異動シーズンの契約件数はほぼ昨年と同様でした。昨年を下回るかと予想していましたが、良い意味で予想が外れました。しかし、成約に至らなかった物件もあります。原因を究明し早期成約に向けての努力を惜しみません。

従来はシングル又はファミリー、単純にこの2タイプで考えられていましたが、最近ではDINKSの需要が増え1LDKのプランニングが人気です。単身者でもワンルームや1Kより1LDKを求める傾向にあり、生活空間にゆとりを求めています。DINKSは共稼ぎのため防犯意識が高く、ディンプルキーやダブルロック、TVモニター付インターホンなどセキュリティ設備を重要視します。また、近年のライフスタイルを反映して女性だけでなく男性シングルもキッチン設備の充実を望んでおり、ウォークインクロゼットも人気です。シャワーだけで済ませる人が多い反面、バスタブは必須という一見矛盾したデータもあります。

今、注目されているシェアハウスのメリットは「安心」「経費削減」「友達ができる」「趣味を共有」「語学学習ができる」などです。しかし通常の共同住宅以上に規則やマナー、コミュニケーション等デリケートな面があるためトラブルが発生してしまうこともあります。そこで、トラブルを防ぎ、快適に生活できるよう同じ趣味や価値観、同じ環境の人が集まるシェアハウスなど、建物、部屋だけでなく「暮らし方を提案、提供」する試みもでてきました。シングルマザー向けやファミリー向け、ソーシャルアパートメントの登場がそれを裏付けています。

今や情報入手の手段はインターネット。近い将来、ネットやブログ、ソーシャルネットワークにおいて、ユーザーの評価を公開する賃貸住宅版「食べログ」が登場しそうです。物件や不動産会社に対する口コミ評価を参考にして、不動産会社や入居物件を決めるユーザーが現れるかもしれません。感情的な口コミや極端な意見はともかく、情報が会社の信用や物件の価値をより左右するのは確かです。

この4月8日で当社も満30歳の誕生日を迎えました。厳しく評価される情報化社会においては、社員一同日々肝に銘じて、しっかりと物件を管理し、誠心誠意お客様に対応しなければならないと考えております。

みなさんこんにちは-Vol.43

平成24年も早ひと月が過ぎようとしていますが、本年も須藤建設及びSUDO NEWSをどうぞよろしくお願いいたします。

昨年の大震災以降、景気が不透明感を増していますが、このような時期だからこそ一人ひとりの価値観が大切です。一人または一つの会社だけが良くなることは難しいことであり、やはり社会全体が良くなることを考えて行動すべきだと考えます。

さて、ここ数年競争力を付けるために賃貸借契約の初期費用を抑える傾向にありますが、お金をかけずに引越しできる反面、滞納者を誘致してしまうという危険性も隣り合わせです。中にはしばらく賃料を払わなくても追い出されないことを理由に、契約直後から滞納するという確信犯的な、悪質なケースもあります。すなわち、募集条件を緩和して競争力を増すということは、その分リスクも伴うことになり、今後貸す側としては入居審査がより重要となります。

初期費用減少のもうひとつしわ寄せは、仲介会社が借主から仲介手数料を徴収せずに貸主や管理会社に報酬を求めるということです。成約しやすくなるという反面、貸主は収支が逼迫し、管理会社は管理料以外に新たな収益源を求めなければなりません。昨年全体を通して契約本数に大きな変化はありませんでしたが、各管理会社の売上げが減少していることがそのことを証明しています。

次に、非賃貸派が賃貸住宅を選ばない大きな理由は「釘が打てない」「手を加えられない」などで、反対に賃貸派の要望は「部屋をカスタマイズしたい」「もっと自由に使いたい」「自分らしい部屋にしたい」「壁に棚板やフック、コートハンガーを取り付けたい」など。設備の充実に加えてカスタマイズを賃貸住宅でも可能にすれば早期成約、長期入居を促し入居率アップが図れるのではないでしょうか。募集時のことだけでなく、入居中の修繕負担や解約時の精算、原状回復工事を合わせて考えなければなりませんが、そのリスク以上に借主が自分で手を加え部屋に愛着がわくことで滞納者も減り長期入居に繋がるメリットがあるのではないかと考えます。

現在借り手市場の状態ですが賃貸派が増えているのも事実で、それを取り込むにはやはりターゲットを絞り込んだ競争力のある物件にする必要があります。しかし、過度な絞込は流行に左右されることにもなり、トレンドが変化するたびにリノベーションが必要になるリスクもあります。

コンセプトはしっかりとターゲットは幅広くという考え方も必要です。固執し偏った提案ではなく、様々な角度から分析しよりよい提案をすることが我々の大事な業務のひとつです。また、これからは物件テイストに合ったこだわりの媒体を使うことも必要でしょう。

須藤建設は本年もしっかりと現実を見つめ、良い意味で自流にそして堅実に管理業務に尽力したいと考えております。

今年は辰年、辰は振るうことを意味し草木が伸びる状態。幸福を招く善神で豊漁や海上安全を守る海神であり、竜が現れることは目出度いことの前兆といわれます。水の神様であるその竜が、水害を始め日本をあらゆる災害から守ってくれることを心から祈ります。

みなさんこんにちは-Vol.42

3月の東日本大震災、原発事故、9月に紀伊半島を襲った台風による被害等、2011年は未曾有の災害が発生してしまいました。しかし一方では規則やマナーを重んじ人を思いやる心など、日本人の底力を再確認できたことも事実。また、地震による建物被害が軽微だったことが日本の建物に対する評価を高めたようです。真夏に節電が叫ばれた中、関東地方では一番暑い7月下旬に涼しい日が続き、エアコンを使わずに済む夜が多く、結果的に節電に繋がりました。我慢と協力が天候という自然に報いられた思いです。今年もあと2ヶ月あまりですが出来るだけ復興に協力し発展に向け努力したいと考えます。

土地と建物を揺らした大地震は不動産業界そのものをも揺さ振りました。しかしリーマンショック以来下がり気味だった賃料が、ここにきて底値を過ぎた感があります。復興需要により景気と気持ちが上向きになったためでしょうか。

敷金、礼金など初期費用(賃貸物件の契約金)が減少傾向にある中、7月15日に出された「更新料有効の判決」は貸主側にとっては安心できる結果となりましたが、喜んでばかりはいられません。貸主側には供給過多の問題があるからです。判決後、貸主側と借主側、業界から今後の動向について様々な意見や感想が述べられています。

集客方法として不動産会社と大学や各種学校との提携は以前からありましたが、結婚式場と業務提携し新婚さんを囲い込みする会社が現れました。また、インターネット無料や、駅から遠いマンションではタクシーチケットを付けたりと新たな手法で集客を試みているところもあります。留学生や外国人をターゲットにする会社も増え、高齢者住宅も相変わらず注目されており様々な形で供給されています。供給する側としては入居者を想定し企画することが重要ですが、紹介する側もそれぞれ特化した営業が必要になります。

築年数や構造、設備を原因として、人気のある物件とない物件の二極化が進行していますが、きちんとしたコンセプトに基づいたリノベーションがされていたり、壁紙を選べるなどの特典がある物件は、古くても人気があるようです。また、多少賃料が上がっても設備や仕様が納得できるところを求めるユーザーが増加しています。コンセプトマンションもさらに進化しています。大手電機会社がモデルハウスを設置し、住宅、太陽光発電、省エネ家電、電気自動車等を組み合わせた複合的な提案を行うなど、業界の枠を超えた動きも出ています。

防災関連商品や代替エネルギーが注目されていますが、商品内容と販売方法に注意しなければなりません。どちらも大切なものであり、これからの社会に必要とされる中で優先順位の高いものです。しかし、必ずしも顧客の満足するものを提供しているとは限りません。必要と思うものと満足するものとを見極めることが大切です。今後、太陽光や太陽熱が住宅へどのように影響を与えるか、特に賃貸住宅への普及状況を長期的視点で捉え適宜対応していきたいと考えています。

みなさんこんにちは-Vol41

 2011年も本格的な夏がやってきました。当社も今年6月1日からノーネクタイ、いわゆるクールビズをスタート。ネクタイをするのが当たり前でしたのでいささか違和感はありましたが、ネクタイをしないと体感温度が2~3度違うと実感しています。営業社員と内勤社員とでは体感温度が異なるためエアコンの温度設定は微妙ですが、いさかいのないよう管理していきたいところです。

7月15日に最高裁から、業界で注目されていた「更新料訴訟」の判決が出され、4人の裁判官全員一致で「更新料が高額過ぎなければ有効」との判断を示しました。

更新料の設定は首都圏や関西圏などに商慣行化しており、該当物件は100万件に上るとされます。今回の結果は当然と考えますが、供給状況や物件の競争力、めやす賃料制度の動向によって、今後の募集条件や契約業務に影響を与えると思われます。

震災後、耐震化への再認識や自然エネルギーに対する価値観が大きく変わり、業界でもライフラインを中心に様々な変化が興っています。一番の注目は阪神大震災後と同様、やはり(耐震構造、免震構造、制震構造など)建物構造。学校や役所などの公の建物の5年以内の耐震化も促進されておりますが、これらは避難所としての役割を合わせ持っているため当然のことでしょう。

当社では以前から地震保険付の火災保険を推奨していましたが、他社では地震保険に対する問い合わせが数倍に増えたそうです。貸す側借りる側を問わず、また地震保険に限らず、火災保険と賠償責任保険について見直しが必要な方も多いのではと思われます。

太陽光発電を始め代替エネルギーに対する注目度も上昇。補助金と売電価格、設備投資額と償却、修理と保証期間、費用対効果を分析し、加えて個人の価値観や社会貢献、法人としての責任を総合的に判断し進展していくでしょう。省エネ対策として内壁や外壁の断熱材、窓、サッシ、照明器具、換気も様々な試みがなされています。建物以外に地盤を気にする方も増え、また、地域コミュニケーションの大切さも見直されています。

給水に対しては電気が必要なポンプや受水槽を置かずに直結式にしたり、自家発電装置を購入したり、非常時のため井戸を掘るオーナーさまもいらっしゃいます。飲み水や食料の備蓄は当然のことながら、戸建住宅では自家菜園が人気を博するでしょう。

一部ではカーシェアリングが、賃貸業界ではシェアハウスが注目されています。この所有から共有への移行が気になります。シェアハウスとは以前でいう間貸しや寮の進化系で建物を通した共同体。これからは財産、安全と安心、苦難や歓喜、技術や高価値、さらには自然にまで「共有」という価値観を最大限に見出さなくてはならないでしょう。

古くから「備えあれば憂いなし」と言いますが、やはり平常時も非常事態のことを頭の片隅においておくことが望まれます。建物を管理し、オーナーさまの資産運営をアシストさせていただく以上、いざというときの対策と価値観の共有をきちんと提案して参りたいと考えております。